心身和む空間が香る 点心カフェ
花水土香(はなみづか)

2018年に高取町へ移り住んだ、いちご農家のご夫婦が営む点心カフェです。「中秋の名月」や「薬猟り」など、月替わりのテーマをもって内容が変わる小籠包や肉まんは、やや酸味が香る中国の発酵生地「老麺」を使用して皮から手作り。そこに10 種類以上の調味料をブレンドして味の深みを生んでいます。同じく「老麺」によってもちもちした食感の水餃子は、鶏と煮干しで出汁をとったスープとの相性が抜群。蓮の葉で包み香り付けしたチマキは、鴨肉や甘栗、くわいやしいたけなどの具材が入って食べ応えも十分。それらに、足し湯で5~6杯楽しめる台湾茶が付いた飲茶ランチセットは一週間前までの予約が必須です。

灰色に塗られた壁。ほの暗く落ち着いた照明。外光をやさしく取り込む丸窓やすりガラス。カウンター席に生けられた生花。爽やかな風が吹いているようにも見える天井の蚊帳。古代の日本のような、はたまた中国のどこかであるような、物語の世界のような空間も味わい深いポイントです。

ランチ以外にも、アラカルトの点心と自家栽培のいちごを使用したデザートなど、予約不要のカフェメニューも用意されています。明るく穏やかなご夫婦の人柄が細部ににじむ、心身和むお店です。さまざまに感じる「香り」を楽しみながら、ぜひゆっくりと過ごしてみてください。

※いちごの収穫シーズンである10月中旬から4月までは休業されますのでご注意ください。